もう1つのサクラマスモデル Rayz Spectra RZS82M (Pluggin' Custom)

 

 

『プラッキング』と『バーサタイルモデル』

 

 

 

 

レイズのサクラマス向けとして発表した Rayz RZ87H

 

この機種の開発秘話と平行して、もう1つのストーリーが存在する。

 

当時、テスターの佐藤雄一氏と桜鱒向けのロッドを考えていた時のこと、

 

アイテムの案は2つ有った。

 

1つはバーサタイルに扱え、想定される大河川での遠投性能と、

 

強い流れの中でも大物と対峙できるパワーを持ったロッドだ。

 

これは RZ87H となり、今まで道楽的なサクラマス釣りを、

 

狙って釣れる機種として確固たる地位を築いている。

 

 

 

 

2つ目のコンセプトは、『プラッキング』向けのモデルである。

 

そう…バーサタイルとは真逆の概念で、むしろ道楽的とも取れる内容である。

 

釣り人は欲張りなモノで、最初は釣果を欲しがるが、

 

馴れてくるとスタイルに拘りを持つようになる。

 

だがスタイルを重視するあまり、

 

実践的では無いのはレイズシリーズに有ってはならない。

 

実は私も、このプラッキングを中心としたロッドを作ってみたいと考えていた。

 

しかし、基本がなければ応用は生まれてこない。

 

先ずは1本で幅広く使えるロッドが先に有るべきとの思いで、

 

バーサタイルなRZ87Hを先行した経緯があった。

 

 

 

 

光明は新素材

 

実のところを言うと… RZ87H を作っていた段階では

 

技術的な面で理想としているアクションは作れなかった。

 

当初は既存のRZ87Hを作る際に、お蔵入りしたサンプルをベースとし、

 

当時何本ものサンプルを作っていて、

 

これはプラッキングに向いているかも…と感じていた機種があった。

 

何となく理想のイメージは出来ていたが、

 

まだ決定打となるモノを掴めていなかった。

 

そのモヤっとしていたイメージを払拭したのが、

 

『C・N・T』と『トルザイトリング』であった。

 

既存のスペクトラの説明と同じく、

 

高弾性素材の比率を上げブランクにピンッとした張りを持たせ、

 

相反して落ちる粘り強度を C・N・T で補うという考えである。

 

トルザイトリングは軽量化に役立ち、モーメントの改善に役立つ。

 

前述のサンプルをベースに、C・N・T とトルザイトリングを使うと

 

求めていたロッドに近づいたのである。

 

(余談だが同じベースの基にベイトタイプに仕上げたのが RZ85MH-BC である)

 

そこから何度かの微調整を行い、最終に近いアクションとなっても、

 

ガイドのサイズや位置の調整など行っている。

 

佐藤氏と共に、2シーズンの間テストを繰り返し作り込んでいった。

 

 

 

 

プラッキング・スペック

 

RZ87H よりも短くしたのは、飛距離を落とさず操作性を上げるためで、

 

テストを繰り返していくうちに落ち着いた長さである。

 

7~9cmクラスのミノープラグを中心にショートリップタイプをジャークし易く、

 

ディープダイバーであっても抵抗に負けない程度のパワーに設定。

 

アクションはシリーズ一貫して同じく『レギュラーテーパー』。

 

全体的にピンとした張りを持たせているため、

 

長さから来る『モタツキ感』や『ブレ』が少なく、

 

ギュッと引き締まった筋肉質なブランクで大物にも対処できる懐深いネバリを持たせた。

 

 

手に取って頂ければ分かると思う。

 

もう一つのサクラマスモデルを感じて頂きたい。

 

 

Staff Funaki

 

 

 

 

 

 

Rayz Spectra RZS82M (Pruggin' Custom)

Length : 8'2"(ft)

Lure : 5-20(g)

Line : 5-12(lb)

Price : ¥60,000-(税抜き)

 

 

10月1日より受注開始。

 

12月末~1月初旬ごろリリース予定。

 

 

 

 

 

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