はじめに今回のスピードスティックは、復刻では無いことをご承知頂きたい。
現代的な要素を取り入れながら、
当時の面白さも残したロッドに仕上げたいと考えている。
そうなった経緯を語っていきたい。
【不可能の壁】
前回の話で、スピードスティックを再度やってみよう!となった訳だが、
プロジェクトとして『2つ』の案が持ち上がった。
前回の話→ プロジェクト1『発足』(2019年9月3日)
それは完全に新しい素材で仕上げた『リビルド』と、当時のパーツに仕上げた『復刻』である。
温故知新という言葉の通り、当時を知るには同じ物を作ってみるのが早い。
とりあえず復刻出来るか検討してみる事となった。
ブランクの設計図は残されており、当時のマンドレル(鉄芯)も保存されていた。
当時と同じグラス素材は手に入らないが、近いアクションを作ることは出来そうだった。
次にパーツ類だが、これが1番のネックとなった。
富士工業社に問い合わせたところ、
当時のガイドやグリップは再販する見込みは無く、市場に残されている物でしか無いらしい。
ストーリーで述べた通り、富士工業社が手掛けたガイドやグリップは、
スピードスティックを形作る大きな要素でもあり、
正規のパーツが手に入らないという事は事実上の不可能を意味していた。
たとえ手に入ったとしても、極限られた本数しか作れないのが現状だった。
OHタイプ(参考資料)
ガイド (富士工業社よりお借りたサンプル)
当時のマンドレルと試作したブランク
『復刻』を望む方も少なからずいる事は分かっていたが、
当時と同じガイド・グリップを手に入れる事が難しく『復刻』は断念し、
完全に新しい『リビルド』に注力しよう!となった訳だ。
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