濃密な時間を求めて

現代人は忙しい。
常に何かに急かされて生きている様に思える。
ニュースに事欠かなく、常に情報が飛び交っている。
もし、いま携帯電話が無くなったらどうだろう?
ラインやフェイスブックなど、
通信出来ないと不安になってしまわないだろうか?
ずっと情報の洪水の中に居ると疲れてしまう。
だから私たちは、一時の休憩が必要だ。


とある日曜日。
LureStadioYAMATOのT氏と釣りに行く予定となっていた。
9時には家に帰らなければならない用事があり、
夜明から釣りが出来たとして
往復の時間も考えると2~3時間しか残されていない。
それでも釣りに行きたかった。
この時間が私のリフレッシュタイムとなる。
目的地は天竜川。
夜中3時に出発し、夜が明ける頃にポイントに着いた。
しばらく日照りが続き川の水量は少なくなっていたが、
夜更けからシトシトと雨が降っている。
水色も程よく、魚が動き出すには理想的な状況となっていた。
ただし探っている時間はあまり無い。
最初から目星を着けていたポイントを、数ヶ所出来たら良い位だろう。
周りが薄明かるくなってきたら行動を開始した。
(暗いウチは川の中が見えないため、
移動が危険なことも多く明るくなってから動くように心掛けている)
それぞれのポイントに別れ思い思いに探ってみる。
大きな淵と瀬が交互に続き、
小さな流れ込みが対岸にあり、水中には適度な岩が沈む複合的なポイントだ。
ただ足元には足跡が残っている。
たぶん前日に来たアングラーのものであろう。
立ち位置からして同じルアーマンと思える。
人的なプレッシャーは残っているかもしれない。
細身のシルエットのミノーを選び、
少しだけヒラを打つ程度のトゥイッチを交ぜながら丁寧に探っていく。
朝の薄暗いなか、風もなく川の音だけが聞こえ、
空気は雨で湿っており草木の濃密な香りが漂っている。
自然の中で一人だけになれる時間。
画面越しでは伝わらない、
この雰囲気が好きで釣りに行きたくなるわけだ。
淵を探ったが何も反応を得られない。
少し移動して適度な岩が点在している瀬を探ってみる。
ショートリップのミノーを表層付近で踊らせていたら、
ガツンとルアーを引ったくられた。
竿に掛かる重量感からして、そこそこのサイズで有ることが分かる。
魚はクネクネとしたファイトを繰り返す。
岩にラインが擦れてしまうため、
やや強引に誘導しランディングネットに誘った。


良い顔付きの本流イワナ。
水深が膝下程度しかないシャローで喰ってきた。
雨の影響もあり、警戒心が薄れ浅場まで狩りをしに出てきていたのだろう。
狙い通りに釣れたことで気分は最高だ。
ポイントや釣れるシーズンなど分かっていたが、
やはり自分で考え選び抜いた所で結果が出ると嬉しい。
お気に入りのタックルで釣れると尚更だ。
その後、時間いっぱいまで探ったが反応は得られなかった。
T氏も私より大きいサイズを掛けたらしいが、バラシてしまったとの事。
ドラグ調整が甘かったと悔やんでいた。
同じ日に別のスタッフも釣りに出かけていた様で、
彼らも天竜川に釣りに来ていた。


以前に紹介したU君、
今回は本流初挑戦にして尺アマゴをキャッチしたらしい。
やはり雨が呼び水となって魚の活性が上がったのだろう。
ただ…3回バラシたとのことだったので、まだまだ課題は多そうだ。
雨も強くなってきた、家に帰る頃合いなので竿を畳んだ。
3時間ほどの釣行であったが満足できた。
梅雨を迎える時期まで天竜川はベストシーズンを迎える。
あと何度足を運べるだろうか。
忙しくても時間を作って遊びに行きたい。
TackleData
Rod : Rayz RZ78LML
Reel : #C3000class
Line : PE 0.6 + Leader 7lb(Fluorocarbon)
Lure : ぷらぐや工房 ESSAⅡ(Prototype)
          Woodream Arbor 70F
          LureStadio YAMATO 70S
Wear : Tenryu Cap (Dark Gray)
           AnglersDesign Wading Rain Jacket
                                  ChestHigh SoxWader
                                  Advance WadingShoesⅡ
Angler : Staff Funaki

JUGEMテーマ:フィッシング

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました