野生溢れる一振り SWAT New Model

SWAT SW92M (Overambitious)
張りの強いロッドが欲しいと要望があった。
それはバイブレーションプラグを使い易いモノだ。
いわゆる鉄板系バイブレーションが台頭してきた事と、
テールスピン系のルアーの使用も増えたことが背景にある。
ナイトゲーム主体のシーバスフィッシングだが、
デイゲームを楽しむ方も増え、干潟などで遠投と早巻きをしたり、
沖堤で深いエリアをバーチカルに攻るなど、
スタイルは多様になってきている。
そういった面で、既存アイテムだけでは全てに対応するのが
難しくなってきたのが現状だった。
同じ頃、知人からの紹介で大阪のアングラーを紹介して頂いた。
大阪湾をメインに活躍している関川氏だ。
氏との協力で、バイブレーションに使い易いロッドを模索し始める。


初めはSW88MLMとSW97MLを中心に釣りをしてもらい、
長さと硬さを決める事から始めた。
遠投性と操作性を両立するには9ft前後が良い。
硬さと張りはSW88MLMと同じか少し上、
アクションはSW97MLが理想という結果になる。
あくまでイメージでしか無かったが、9'2"ftが理想と感じていた。
SW97MLをベースに長さを短く、
アクションを硬くしたファーストサンプルの製作に取りかかる。
出来上がったサンプルを持って試投を行った。
テストタックル
ロッド:SW92M 試作
リール:D社3000番  S社4000番
ライン:PE0.8~1.2号
リーダー:16~25lb
ルアー:バイブレーションプラグ 15~30g
            ミノープラグ 7~14cm 9~22g
            大型プラグ 14~20cm 20~40g
この時、初回の出来としてかなりの完成度を感じていた。
後日、関川氏と一緒に試投をしたところ、
同じように完成度の高さを感じている。




氏にサンプルを渡し、暫くテストしていった。
返ってきた答えは完成度が高く、
どこを修正して良いか分からない…という結果となった。
唯一気になるという点で、ファイト中ロッドが曲がった際の
ベンディングカーブに対するガイド位置くらいだった。
ガイドの位置を若干修正したサンプルを作り、
再度テストに取り掛かったが、結果として初回サンプルが良いと言う。



正直なところ、1発で合格点が出るとは思わなかった。
その後もテストしていったが、文句の付ける所がなかった。
先日の大阪フィッシングショーにて関川氏との意見を交わし、
今回のテストロッドに最終決定を出すことにした。
『初回試作品にて完成』
シリーズ中、最速でOKを出せたモデルだった。
さて、使用感を紹介していこう。
タックルのバランスは、上記のテストタックルが理想だ。
バイブレーション系プラグと全般的に相性が高く、
20g前後のルアーを使うのがベストに感じている。
また、大きめのプラグとも相性が高い。
例を挙げるならT社のBKF140や、H社のペニーサックなど、
ボリュームがあるルアーを扱いたいときにも活躍する。
このクラスのルアーなら、
キャストでは躊躇なく振り切ることが可能だ。
抵抗の強いルアーに合わせているため、
ティップには適度な張りを持たせてあり、
スピンテール系のルアーをリフト&フォールさせる事や、
沖でナブラが起きたときに30~40程のメタルジグを使うことも出来る。
反面、ティップが硬いので
軽いプラグや抵抗が少ないモノは扱い難く、
テンションをあまり掛けないような釣りには慣れが必要だ。
パワーゲームという点で『SW88MLM』との比較をすると、
大雑把に言うならピンポイントはSW88MLMで、遠投ならSW92Mとなる。
バイブレーションなどで広い面を探り、
カキ殻などが点在し一気にポイントから引っぺがす様な
パワーゲームをしたいときはSW92Mが向いていると感じている。
SW88MLMは、喰わせるポイント
(河川の水がヨレる場所や明暗部など)がある程度絞れている状況で
掛けてからロッドを曲げて獲るが理想だ。
キャストフィールは切れよくスパっと投げられる感があり、
ファイト時に曲げ込めば特有のネバリを感じられる。
サブネームのOverambitious ( オーバーアンビシャス ) とは、
野生溢れるといった意を持つ。
まさにSWATシリーズらしい個性を持ったアイテムに仕上がったと思う。
今年夏までにはリリースしたいところ。ご期待ください。

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