アングラーに求められることは

根魚向けのシリーズ『ロックアイ』が
三代目ともなると初代の発売から10年になる。
ロックフィッシュの人気は2000年頃から顕著になり、
各社から専用アイテムが続々と発表されてきた。
当時から比べると根魚の人気は高まる一方で、
魚のタフさはより一層高まっている。
昔は良く釣れた…と言う方も少なくない。
以前にタイへ海外出張した際のことだ。
ハタ類の釣り人気が熱い地域であった。
日本の釣り文化に影響されやすく、
ロックフィッシュのタックルにも充実さが出てきていた。
マイクロジギングなる軽量なジグで、
小さなモノから根こそぎ釣ってしまうタックルも持て囃されている。
残念な事に、この国ではキャッチ&イートの文化が根強く、
放流事業が盛んとは言えない現状では
急激に個体数を減らしていると思われる。
バラマンディが釣れる釣り堀も有名ではあるが、
基をたどると食糧として養殖されたことが始まりであったらしい。


自然にも沢山居たらしいが、美味しい魚が故に獲り尽くされ、
天然の個体が釣れることは奇跡に等しいらしい。
発展途上の国が故に、
自然環境を省みない開発が後押ししているのも影響している。
日本でいう高度経済成長期と同じ環境とだろうか。
居なくなってから気付いては、後に残るのは昔の記憶だけしかない。
魚の種類にもよるが、遊泳力が弱いカサゴなどの種族は、
1度に沢山の個体が抜かれてしまうと回復が遅れる傾向にある。
日本国内では、種苗放流を行っている地域もあるが、
だからと言って乱獲出来る訳ではない。
少しで良いので節度を持ち、
リリースを心掛けて頂ければ永く楽しんで行けると思う。
メーカーとして、魚を減らしてしまうかもしれない道具を売る以上、
次世代へ残せる文化であることを伝えていきたい。
天龍のロッドを使って頂いているユーザーの方だけでも、
ご理解頂ければ幸いに思う。
決して釣るなって訳ではなく、
アングラーとして求められる
『モラル』を持ち合わせたい…と言うことだ。
釣竿屋の小言でした。

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