名作から50年の歳月が過ぎた。
その後、各社から星の数ほどロッドが発表され、
多種多様な使用用途に応じたモデルが市場を彩っている。
以前に、倉庫で発見したロッドを見てから何かが燻っていた。
バスフィッシングは、ルアーの種類も豊富で釣り方も色々。
トーナメントも開かれ、競技として既に成熟の域に達している。
弊社も『Fates』シリーズから始まり、
開発してきたルアーロッドは数えきれない。
ロッドの素材も、カーボンへ移り変わり、今ではナノ素材を扱う時代である。
でも何かが足りないと感じていた。
「新しいバスロッドを作ろう!」燻っていたのはコレだった。
今まで発表してきたロッドも、完成するまで手塩に掛けて作り込んだモノばかりで
それぞれに思い入れが籠ったモデルばかりである。
しかし倉庫の奥で『SPEED STICK』を見つけた時から、
このロッドで遊びたいという気持ちが大きくなっていた。
面白い竿に出会うと、持った時にフィールドが見えてくる。
そんなロッドを作りたいと思えたのだ。
先に謝っておかなければならない事もある。
私達が求めたのは当時のロッドの復刻ではなく、
『SPEED STICK』の信念を受け継ぎ、
現代的に表現したモノを作り上げようと考えている。
もし、当時と同じアクションを求めるならば、
トップ系ブランドより販売されているモノをお求め頂くのが良い。
当時のアクションを忠実に再現して作り上げているからだ。
最新の技術を披露するような、スペック重視のモノにしたくなかった。
大人の遊び心をくすぐる内容にしたいと思っている。
もし、ルー氏が今の時代にいたら、こんな風に遊んでいたのではないだろうか?…と。
道楽的な考えかもしれない、でも漁師の道具を作るわけでもない。
大の大人が、心から楽しめる道具を作りたいと思った。
そこから、スピードスティック・プロジェクトは始まった。
Staff Funaki
JUGEMテーマ:フィッシング
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