2019年にリリースした新型リアクションテンヤモデルだが、
発表した際に1機種だけ完成していなかった機種が存在した。
スタッフ間では『Hモデル』の名で通っていたヘビーアクションモデルだ。
なかなか納得のいく調子が出ていなかった為に、
他の機種と同時リリースすることを延期してまで開発を進めた経緯がある。
今回は、通称Hモデル(RF2342S-HS)の全貌を紹介していきたいと思う。
5~20という数字
このモデルに設定したスペックは、下限として5号の豆テンヤから、
上限として20号のテンヤまで使える様にしたいと考えていた。
硬いロッドだからといって、重たいテンヤだけという訳では無く、
浅場で軽いテンヤを使って大型を狙うロッドが必要だと感じていた。
テストフィールドの1つでもある外房(飯岡)を訪れた際に、
30m以内の浅場に漁礁が絡むポイントで大型が混じる時期があった。
5~6号程度の軽いテンヤを使ってスローに誘うと、
突然のアタリと共にラインを引き出していく。
ラインを出し過ぎると漁礁に擦られてブレイクしてしまうため、
強めのタックルと軽いテンヤというアンバランスなタックルが必要とされた。
また、瀬戸内海では跳ね上げによって誘う『リアクションテンヤ』向けに、
もっと張りが強くテンヤをリズミカルに動かせるロッドも必要とされた。
硬いだけでは駄目で、適度な感度も持ち合わせているのも条件で、
パンッパンッ!とエギングの様に誘えながら、ティップが少ることで
魚信や着底感を捉えられるアクションが理想だった。
適度な張り感と、繊細なティップ、強めのバットといったバランスは、
他の機種よりもテストに時間が掛かってしまっていた。
チューブラとソリッドティップ
最後まで悩んだのが、チューブラのティップにするか、
ソリッドティップを採用するかという点であった。
手元に伝わってくる感度は一般的にチューブラが良いと言われているが、
近年の技術革新でソリッドでもチューブラに匹敵する感度が出せている。
例を挙げれば、当社のルナキアも良いお手本と言える。
また、スタッフTが荒れた海でテストした際、
チューブラティップの反響感度だけでは着底した抜け感が分り難く、
少しの力でも曲がってくれるソリッドティップの方が
着底した時のテンションの抜けを捉えやすい事が分かっていた。
出した答えは、〝感度を伴うソリッドティップ〟とすること。
マグナフレックス製法を活用し、穂持ちとなる部分の弾性を変化させ、
適度に入る穂先ながらも感度を鈍らせない製法に辿り着いた。
リアクションテンヤのスペシャルモデル
正直なところ、万人に向けた機種とは言い難いかもしれない。
一般的にはRF2342S-MHSといった硬さの方がオールランドに使える。
ただ、大物が掛かった時、深場で重たいテンヤを使った時、
キビキビとした跳ね上げが効果的な時などでは、
他のモデルでは太刀打ちできないスペックに仕上がったと思う。
先のフィッシングショーでも、これだ!と唸った方もいた。
ザ・リアクションテンヤと言える機種を体感してほしい。
RedFlip ReActionTENYA ( RF2342S-HS )
TENYA : 5-20号(MAX80g)
Line : PE MAX 1.2号
Price : ¥41,000(税抜き)
2020年3月に発売予定(予約受付中)
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