
シリーズ最高峰のトラウトロッドを作ろうと考えたのが2012年の春。
それはレイズシリーズを発売した年のこと。
まだ、その時は具体的な内容は決まっておらず、
このシリーズが認められるまでは、自分の中で留めておくつもりでいた。
開発が始まるキッカケとなったのは、
弊社製品にてC・N・T素材を使用したロッドで手応えを感じていたのと、
富士工業社にてトルザイトリングを発表された事が影響している。
発売当初から予想以上の反響を頂き、
4機種から始まったシリーズは4年で17機種へ増えた。
オリジナルのレイズと、特殊モデルを集めたインテグラルにて、
ネイティブトラウトゲームは一通り遊ぶことが出来るだろう。
しかし、人は一度満足してしまうと次への欲求が出てくる…
C・N・T素材やトルザイトリングを採用したら、
いったいどんなロッドに仕上がるだろうか?
今まで以上の性能を引き出せるのか?
結局はテストしてみなければ解らない。
現行モデルを作った際は徹底して現場で鍛え上げ、
その時最高と思えるモノとして納得の上でリリースしている。
もし現行スペック以上のモノが完成すれば、
それは最高峰のロッドと言えるだろう。
そこで、既存コンセプトが確立しているモデルから着手してみようと考えた。
設計者へイメージを伝え、最初のサンプルが出来上がったのが2014年初春。
本当に驚いた時は言葉を失うと言うが、
当時最高と思っていた現行機種を凌駕するモノが出来てしまい、
ただ無心でロッドの感触を実感していた。
そこから今季までテストを繰り返す。
オンシーズンは各河川を歩き、
オフシーズンはストリーム系の管理釣り場でも試してきた。
全てはフィールドから得たモノだけを優先し、
机上だけでは作り得ない感覚的な部分を磨く。
テストしては微妙な調整を繰り返した。
ただし実釣主義だけでは面白味も無い。
自分がトラウトの世界を気に入っているのも、
大人のカッコ良い遊びとしての世界観であったり、
ハンドメイドルアーやクラシック感のある道具など
流儀主義的な点も重視することからであった。
そこで機能性と装飾性を調和し、
嗜好を極めたトラウトロッドを目指し徹底して作り込んでいった。
→ レイズ・スペクトラ ~序章のつづき~
プロトロッド掲載記事
2014年6月11日『中央アルプスから南アルプスへ』
2014年8月4日『南信渓流 迷走釣行』
2014年9月1日『カッパが釣れる川で遊ぶ』
2014年10月1日『最終戦』
2015年3月19日『春は何処だ!?』
2015年4月15日『大人の渓遊び』
2015年6月3日『バラシから学ぶこと』
2015年6月29日『大人の渓遊び~陸の孤島へ~』
2015年8月17日『雨男のジンクス』
Staff : Funaki
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