レッドフリップ'22モデル(各機種の紹介)

RedFlip 2022年 3月末 発売予定

 

前回は レッドフリップ の基本コンセプトについて紹介したので、

次は更に機種別の紹介をしていこう。

今作には『状況変化に対応』を狙って、VSNやVDKなど機種別に

コンセプトを持たせ使い分ける楽しみを持たせている。

今回は機種別のコンセプトについて説明していきたい。

 

【7つの要素】

改めて確認の意味でおさらいすると、

今作において下記の 7つ の要素をミックスして作っている。

[バーチカル] [ドテラ] [キャスト]

[シャロー] [ディープ] [掛け] [乗せ]

これらを踏まえてコンセプトを組み立てている。

 

船の流し方によって、バーチカル(垂直)にルアーを落とすのか、

ドテラ流しの様に斜めにラインが入るのかで、

扱い易いアクション(調子)やルアーウェイトに違いが生じてくる。

 

水深も浅場なのか、深場でもロッドの長さで差があり、

掛け・乗せといったアワセを入れることに対しても

調子やパワーの違いでロッド自体が変わってくる訳だ。

以上を踏まえたうえで機種の違いを見て行きたい。

 

【RF642B-L/VDN】 バーチカル・ディープ・乗せモデル

2pcs. LENGTH(1.93m 6'4"ft)  LURE(Vertical 45-120g , Dotera MAX 180g) LINE(PE MAX1.0号)


水深が50mより深い場所で、活性が低く食い込みが浅い状況、

アワセは入れず巻き続け『乗せ』が有効な状況で使いたいモデルとした。

アクションはレギュラースローに設定し、バイト後に魚が反転しやすく、

フックがカンヌキ部に刺さる調子を目指している。

ブランクにはマグナフレックス製法を活用して、

ティップには低弾性カーボン、ベリー・バットには中弾性カーボンを採用し、

しなやかで柔軟なアクションを実現させた。

一般的にタイラバ向けとされた王道のアクションであり、

前作よりもフレキシブルになった調子が、より『乗せ』に特化した機種となった。

このモデルはドテラ流しでも180gまでを上限に扱え、

日本各地のフィールドで幅広く対応してくれるモデルと言える。

 

【RF642B-M/VDK】 バーチカル・ディープ・掛けモデル

2pcs. LENGTH(1.93m 6'4"ft)  LURE(Vertical 60-180g , Dotera MAX 250g) LINE(PE MAX1.2号)

ディープでも、活性が高い魚に対しては『掛け』が有効な場合が多い。

違和感を感じて吐き出してしまう前に『早掛け』で掛けていく時や、

反転のタイミングを狙ってカンヌキに掛ける『送り掛け』など、

掛けるためのパワーと調子にこだわったモデルとなっている。

アクションはファーストに設定し、マグナフレックス製法で

中弾性のティップからバットに掛けて徐々に高弾性に仕上げている。

RF5101B-MLと比較されやすいが、50mより深い場所であれば

このRF642B-Mを選んで頂いた方がフッキングが決まりやすいはずだ。

もちろん、このモデルでもドテラ流しに対応し250gまで使用が出来る。

RF642B-Lと同じく、国内で幅広く対応出来るモデルでもあり、

乗せと掛けを駆使して戦略的なタイラバを実践できるはずだ。

 

【RF5101B-ML/VSK】 バーチカル・シャロー・掛けモデル

1pcs. LENGTH(1.78m 5'10"ft)  LURE(Vertical 45-160g , Dotera MAX 200g) LINE(PE MAX1.2号)


鯛は思いもしない程、浅場(シャロー)に居る事が多い。

餌を求めて深場から移動し、浅場で盛んに飽食していることも有り、

この個体を狙って攻めの釣りを展開したいときに活躍するモデルだ。

前作よりも1インチ短く設定し、徹底してフッキングレスポンスを高め、

浅場での掛けに特化させたモデルとも言える。

マグナフレックス製法でティップに中弾性カーボンを使用し、

ベリー・バットは高弾性に仕上げて全体的に掛けの調子を強調している。

RF642B-Mでは駄目なのか?と疑問に思える方もいらっしゃるはずだ。

同じ掛けを標榜しているモデルであるが、

浅場と深場では使用するルアーウェイトが変わり、

潮流や水圧でロッドに掛かる負荷に合わせたパワーに設定する必要がある。

50mよりも浅く、軽めのルアーでも潮の抵抗を感じられる繊細さと、

即フッキングを入れられるファーストのアクションに仕上げている。

乗っ込みが終わり、盛んに浅場で餌を捕食している個体など、

早掛けが乗せを凌駕する時は同モデルが本領を発揮するだろう。

ドテラ流しでは、RF642B-Mほど応用力には富んでないが、

100m程ラインを出し200gまでのウェイトであれば使用は可能だ。

 

【RF5101B-UL/VSN】 バーチカル・シャロー・乗せモデル

1pcs. LENGTH(1.78m 5'10"ft)  LURE(Vertical 30-100g , Dotera MAX 150g) LINE(PE MAX1.0号)


浅場であっても、急な冷え込みで喰い渋るシーンも多々ある。

ベイトの有無も影響するが、活性が低く『乗せ』が有効な場面では、

浅場向けの乗せモデルが出番となってくる。

弱いバイトを弾かず、反転させて薄皮一枚でフッキングさせる事も可能な

繊細でソフトなアクションのモデルを求めた。

前作まではLパワーまでであったが、浅場で潮流の僅かな変化を感じやすく、

もっと食い込みを良くさせるため、ULまでパワーを落としている。

ただし、ULだからといって3~4kg程度の真鯛であれば、難無く浮かせる

バットパワーを持っているのはC・N・Tが入っている効果も大きい。

実はもっと柔らかくすることも出来るのだが、あえてバット部に硬さを残し、

魚が反転しやすく最後にフックが刺さり込むパワーを残しているのだ。

狙った柔らかさと硬さを持たせた『乗せ』モデルと言えるだろう。

 

【RF672S-ML/CK】 キャスト・掛けモデル

2pcs. LENGTH(2.00m 6'7"ft)  LURE(Vertical 45-160g , Dotera MAX 200g , Cast MAX 75g) LINE(PE MAX1.2号)


さて、今までシャローの釣りを語ってきたが、

状況によってはキャストして斜めに引いてきた方が良い場面もある。

産卵を意識して浅場に入った個体は中層に浮いている事もあり、

あえて底を取らずに中層を探った時に良い結果が望める。

また、船の真下だけでなく広く探りたい時にもキャストは有効で、

同船者が探っていない場所を狙うことが出来るわけだ。

潮が動かず、風もない状況では船が流れずに同じ場所ばかりを

探ってしまう事もあり、こういった時にもキャストは有効だ。

前作よりも更にバットパワーを強化し、不意にヒットする青物でも

無理なくファイト出来る様にも仕上げている。

注意点を挙げれば、キャストは『アンダーハンド』を推奨している。

オーバーヘッドではロッドに掛かる負荷が大きい為、

破損の原因ともなるので必ずアンダーハンドでキャストを行って欲しい。

 

【RF6101B-MH/DK】 ドテラ・掛けモデル

2pcs. LENGTH(2.08m 6'10"ft)  LURE(Vertical 60-200g , Dotera MAX 300g) LINE(PE MAX1.5号)


このモデルは、今までのタイラバ向けロッドの概念を崩した異端児だ。

ロッド全体が硬く、レギュラーファーストの調子に仕上げ、

ドテラ流しでフッキングレスポンスだけを求めたトンガリ仕様にした。

水深が浅く、広いエリアを流す場合、ドテラ流しで探る状況がある。

浅場で餌を求めて入ってくる活性の高い個体には『掛け』が有効なのは、

先述のRF5101B-MLで説明した通りである。

50m程度の水深でも100m以上ラインを出すこともあり、

こうした状況では今までの『掛け』向けのロッドでは限界があり、

ストロークが長く取れ、強いフッキングパワーを持つモデルを必要とした。

前作のRF742S-Mで実績を重ねた結果、レスポンスの良さを求め短く、

ダイレクト感を求めてベイトモデルに仕上げた結果がこのモデルだ。

ディープのドテラでは300g程までは対応は可能だが、

この機種は浅場でのドテラ流しで『早掛け』が本領を発揮するはずだ。

 

【長期のテスト期間を経て】

世の中のタイラバは長くなる傾向にある。その反対に今作は少し短くした。

本来ロッドは、適度に長い方が調子は出し易く、短くするほど設計が難しくなる。

長いロッドには食い込みが良くなるといった利点があるが、

取り回しの悪さと言った短所が付きまとうのも事実だ。

前作では、7'9"(ft)といったロングモデルを出していた。

これは長さからくる乗りの良さを求めてだった。

初心者に長いモデルを持たせると、玄人の方より釣果が勝った事もあった。

ただ…ロッドが長いと扱い難いのがウィークポイントであり、

短くて扱い易く、食い込みが良いアクションを出せないかと思った次第だ。

2019年1月から始まり、2年半に渡ってテストしてきた。

前作よりも扱いやすく、釣法に合った調子を求め試作を繰り返し、

理想のロッドに仕上がったのは洗練された技術の結晶と言えるだろう。

スタッフMのブログ『タイラバ・タクティクス』でも、

各地で行ってきたテストのレポートが掲載されているので参照して頂きたい。

ロッドだけでなく、フック、リール、ラインなど、

あらゆるバランスが釣果に大きく関わってくる。

状況を読み、タックルを使い込むことで戦略的なゲーム楽しんで頂きたい。

Staff Funaki

 

 

 

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レッドフリップ'22モデル(コンセプト紹介) 2022年2月3日公開

 

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