以前に書いた記事で、
六角竿のことを書きました。
写真はレプリカ
創業当時の
竹を加工したバンブーロッドです。
この竿には、素敵なストーリーがあります。
実は、40年以上もの年月を超えて、
製作者に帰ってきたのです。
時は、今から8年ほど遡ります。
先代の社長が、ベトナムを訪れたことから
物語が始まります。
長野県にて出会った、T氏との出会いから、
ベトナムへの釣行が計画されていました。
準備が整い、いざ出発。
問題無く、現地入りでき、
初日の宿に辿り着いたころでした。
場所は、某市内の有名ホテル。
(…と言っても、ホテルはココくらいしか、
泊るような所も無かったようです。)
日本からの旅行者が居ると聞き、
訪ねてきた方がいました。
その方は、1本の釣竿を持ってきたとの事です。
実は、この竿こそ、
写真の竿であり、
40年以上むかし、米国へ輸出していた、
六角竿でした。
氏は、地元では比較的、
名の通った方とのことです。
米国に親戚が居り、
親戚の方から
譲り受けたとのことでした。
左が現物 右はレプリカ
写真の通り、
使いこまれ、
様々な時代を過ごしてきたことが
伺えます。
天龍の創業者とは
いざ知らず、
日本製の竿とのことで
持ってこられたのが、
六角竿でした。
40年以上前に作られ、
米国へ渡り、
人を通じて、
ベトナムにて再会したのです。
T氏との出会い、
ベトナムでの出会い。
竿が通ってきた道などを考えると、
数字にしたら、
何万分の1の確率になるでしょうか。
もしかしたら、
それ以上に奇跡的なことかもしれません。
気前の良い氏は
竿を譲ってくれたそうです。
長い年月を経て、
自分が作ったモノと出会える。
とても素敵な事だと思います。
今、デザインしているロッドがあります。
これもまた、何十年も経った後、
再会出来たら良いですね。
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