Fates Lake Spin
フェイテス レイクスピン
このロッドの名前を聞いて、
懐かしいと感じた方は、
筋金入りの天龍マニアだろう。
LSP と聞いた方が、
分かる方のほうが多いかもしれない。
既にカタログ落ちして 5年 以上が経つが、
未だに復活の声もあるほどだ。
発売された年代を調べてみた。
1989年。
廃盤となったのが2006年とすると、
17年ものあいだ、
カタログの一項を担ってきたアイテムである。
トラウトロッドとして生まれ、
名前の通り山上湖をはじめとした、
湖でのキャスティング向けに作られたアイテムだ。
写真は、発売当時のカタログより
レイクと名前が着いていたが、
短いレングスからラインアップがあった。
その中でも人気であったのは、
8 ft と 9 ft モデルであろう。
同じブランクを使ったベイトモデルもあった。
銀山湖 や 本栖湖、 芦ノ湖、 中禅寺湖など
トラウトアングラーの聖地と呼ばれたフィールドで、
幾つもの実績を作ってきた。
果ては北の大地でタイメンを相手にしたり、
大河でサクラマスに使うことにも活躍した。
その癖の無いアクションは鱒属に留まらず、
シーバスや、エギングに使うこともあった。
発売されたこの時代、
現在の様に1魚種1アイテムまで細分化されておらず、
ルアーロッドの括りが広かったと覚えている。
中弾性カーボンを主体に、
パラボリックな弧を描いたアクションであり、
ターゲットの引きをロッド全体で受け止めることで、
ライトラインでも大物とのヤリトリを可能にしていた。
またファイト中に曲がりをキープしやすい事から
バラし難さにも繋がっていた。
このモチっと感じるブランクは、
天龍らしいと呼ばれる由縁とも言える。
そんな人気を博したアイテムも時代が代わり、
細分化される流れから
以後のトラウトロッドにバトンを託す形で
姿を消すことになった。
LEGEND of Tenryu
と呼んでもよいこのロッド。
まだお待ちの方、もう一度振ってみて下さい。
今、カタログに掲載しているロッドの
系譜が見えてくるかもしれませんよ。
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