20世紀末のセレクト

久しぶりに、ブラックバスを狙って釣りに行きたくなった。

河川でトラウト狙いの釣りが禁漁期となり、

これから本格化するソルトのオフショアゲームとの中休みといったところか。

職業柄、仕事でも釣りに出かけ週末の休日にも釣りに行きたいが、

週末となればアレやコレやと家事に振り回される事ばかり。

それでも時間を捻出し、釣りに行く時間を作るという

点においては、世のお父さんと同じ境遇かもしれない。

いくら釣具メーカーに働いていても、家に帰れば普通の父親役なのだ。

 

テストなどを無視したプライベート釣行は、年間でも数えるくらいしか無い。

また、使える時間にも制約はある。

残された時間内に効率よく釣り場を動き、どの様に釣っていくかは重要だ。

その点においてバスプロと呼ばれる方たちの考えは、競技時間内に

効率よく釣っていく事を重視しているためとても参考になる。

ただ、私の場合は競技ではなくプライベート釣行であり、

一番重視したいのは『満足感』だ。

もちろん釣果有ってこその満足感ではあるが、

釣果に繋げるアプローチが満足度を高める要素として大事になってくる。

「いかに狙い通りに釣り上げる事が出来たか?」

この内容次第で、充実した釣りだったかが別れるところだ。

 

色々と考えを巡らし、目的のフィールドを目指した。

今回の予定として、数ヵ所の野池を巡り秋のバスを探したい。

おそらく4時間ほどは、釣りをしていられる筈だ。

 

前日から想定される状況を考え、タックルをセレクトしている。

ルアーを厳選し、既に把握しているポイントを想定したチョイスだ。

巻きモノと、トップウォーターを主体に、超効率よく探れる様にしている。

用意したタックルのテーマは、『20世紀末のセレクト』。

これで釣れたら、最高に楽しい!と思える物だけを詰め込んでみた。

ルアーを見ただけで世代が分かってしまうだろう(笑)

もちろん、自信を持って投げ込めるルアーと言うのも重要である。

 

さて、フィールドの状況だが、車を降りて気付くのが、

水のコンディションが極めて悪いという事だ。

秋のターンオーバーは想定していたが、

想像以上に深刻で夏期にアオコが塊になって腐食した物が浮遊している。

流れ込みは有るが、水の循環が悪く水中は酸欠になっているはずだ。

岸沿いのブッシュや水草をタイトに攻めて、リアクション的に釣るのがセオリーだが…

風が当たって、表層だけでも流れが起きている場所を探るが反応は無い。

想定外では有るが、ここは見切りを付けて次のフィールドに向かった方が良さそうだ。

時間のロスは仕方ないが、釣れないフィールドで頑張るよりも、

少しでも良さそうな場所を探す方が性格にあっている。

 

小移動して次の野池へ。

こちらは水が澄んでおり、水を掻き回しても泡が消えるのが早い。

既にターンオーバーのピークは過ぎている様で、池全体が整っている様だ。

以前に来た時は、カナダモが生い茂っていたが、

底の方に薄っすらと埃を被った様にパッチが見える。

魚影こそ見えないが、おそらくパッチ脇に潜んでいるのでは?と思える雰囲気だ。

サングラス越しに朧げに見える深場のパッチを丹念に探っていると、

スピードスティックがググっと絞り込まれた。

 

サイズこそ大きくないが、久しぶりのブラックバス。

適度な抵抗と、派手なジャンプで楽しませてくれた。

実に嬉しい♪未だに釣れてドキドキするんだから、

この魚に取り付かれる何かが有るんだろう。

 

湖面に集中していた気持ちが抜けると、空の高さが急に開けた。

適度の微風と秋晴れで気持ちが良い。

池には自分以外に誰も居らず、ポイントは独占状態。

釣人として一番気持ちの良い状況に浸っている。

 

こんな時はリズムが重要で、更に丁寧に探っていくと2匹目もヒットしてくれた。

先程より少し小さい位だろうか。

池の規模から考えれば、良型の部類に入るだろう。

しげしげと魚を眺めながら、優しく水中へ逃がした。

3匹目のドジョウを狙いだしたが、あいにくタイムアップ。

帰りが遅くなると、次回に気持ちよく送り出してくれなそうなので、

時間通りに帰るに越したことないだろう。

帰路の途中で、少し高めの生ビールを買ったのは言うまでもない。

狙い通りに釣れて、本当に気持ちの良い週末であった。

さて、次はどこに遊びに行こう?

【TackleData】
Rod : SPEEDSTICK TSS#3-267B
Reel : CALCUTTA 100XT 
Line : MI-207F 12lb
Lure : 20世紀末の逸品達
Angler : Staff Funaki

 

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