レッドフリップ'22モデル(コンセプト紹介)

RedFlip 2022年 3月末 発売予定

【4代目レッドフリップ】

この度 レッドフリップ が、2022年春にフルモデルチェンジとなる。

このシリーズは、真鯛をメインターゲットのタイラバやメタルジグ向けのロッドだ。

今作は遂にフラグシップに採用されてきたC・N・Tがコンポジットされたり、

西陣織カーボンパーツが採用されたりと大きな進化を遂げている。

特に各機種において、状況別に使える様にコンセプトを明確化したなど、

より戦略的なゲームを楽しめる様に仕上げられている。

今回は基本コンセプトと、前作から進化した点を中心に紹介していきたい。

 

【バランスの良さ】

とりあえず、ロッドを手に持ってみて頂きたい。

その軽さと、バランスの良さに驚くはずだ。

今作はグリップを大きく肉抜きして軽量化を図ると共に、

ガイドのリング径を大きくして糸抜けの良さも求めている。

通常こういった事をすると、穂先側に重心が寄って持ち重り感を出してしまう。

リールを巻く事で誘いを掛けるタイラバでは、出来るだけ軽く握る方が

潮の抵抗や魚からの信号を得られるため重心は手元に有るのが理想である。

重心の位置すなわち『モーメント』を如何に整えるかで、

ロッドの性能は良くも悪くも変わってしまうわけだ。

前作もモーメントを強く意識して作った経緯があったが、

今作は更に軽量化してバランスを整えるといった難題を抱えた。

ガイドを大きくした理由は、プランクトンやクラゲなどラインに付くゴミが

ガイドに詰まってリールを巻いている時に不快になる事を避けての事だ。

機種別のコンセプト文にガイドリングのサイズを表記した通り、

#5以上のサイズを採用して糸抜けの良さを改善している。

しかし、前述の通りバランスがフロントに寄ってしまうのは避けられない。

そこで少しでも軽量化としてフロントグリップをカーボン化して、

フロントに掛かる自重を軽くさせている。

 

また、リールシートをPULS(ベイトタイプ)を採用した点も影響している。

シート自体の重さは前作のPTSと1g程度しか差が無いが、

モーメントの位置がリア方向に寄っており改善する方向に作用している。

リアグリップのEVAを大胆に肉抜きして軽くしながらも、

徹底して自重の改善を行ったことでバランスを伴った軽量化が出来た。

数値だけでは分からない、持った時に分かるバランスを感じて欲しい。

【新たなブランク造り】

今作よりC・N・T(カーボン・ナノ・チューブ)がバット部に配され、

ティップからベリーが‶しなやか〟な調子であっても、

曲げこんだ時にしっかりと残るバットの強さを表現出来ている。

 

後述するが『ノセ』に特化したモデルはティップ部に低弾性カーボンを使用し、

前作よりも柔らかく魚に違和感を与え難い調子を実現している。

これは天龍独自技術の『マグナフレックス製法』も大きく寄与している。

 

チューブラでありながら、ソリッド素材に迫るしなやかを実現し、

感度を伴ったフレキシブルなアクションを出すことが出来た。

しなやかさを求めると相反してネバリ強さは失われる事が多いが、

C・N・Tを入れた事で矛盾していた事を覆すことが出来たわけだ。

アンサンド加工により塗装を極力避けた事で更なる軽量化も図れ、

今までになく軽量で感度が高くネバリ強いブランクに仕上がっている。

テストでは魚が掛かってから小さいと思っていたのに、

船の近くまで寄せてみると案外大きかったという事が多々あった。

これはフレキシブルなアクションが、魚の引きを吸収してしまい、

暴れさせずに寄せる事が出来たからに他ならない。

勿論、魚が気づいて走り出しても懐深いバットパワーで止めてしまい、

難無くキャッチ出来てしまうのはブランクの性能が物語っている。

 

【コンセプトの細分化】

レッドフリップ(初代)を出したのが2007年であったが、

その頃に比べてタイラバは劇的に進化したと思える。

初めて教えて貰った当時、リールは極力ゆっくりと巻き、

アタリが有っても合わせず巻き続けろと教えられた。

それから7年後、魚のバイトの仕方によってフッキングを入れる事が

有効と分かるとタックルが更に進化を遂げた。それが前作だ。

そして今回は『状況変化に対応』をコンセプトに更なる進化を行った。

 

船の流し方によって、バーチカルなのか、ドテラなのか、キャストするのか。

水深はシャローなのか、ディープなのか。

アタリに対して、掛けるのか、乗せるのか。

これらの要素を踏まえて、各機種にコンセプトを持たせている。

各モデル名の最後に『VSN』といった表記が意味しており、

V=バーチカル
S=シャロー
N=ノセ

…といった具合に状況に合わせたセレクトが出来る様にしてみた。

1つ付け加えるならば『バーチカル』と銘打ったモデルであっても、

ドテラ流しの様に斜めにラインが入る状況に対応出来る様にしている。

従って表記は目安として捉えて頂き、その時に有効な調子を見つけて欲しい。

 

【まだまだ進化する釣り方】

タイラバの形状を見ると、固定だったのが遊動となり、

スカートは消えていき、ネクタイの形状や素材も多様化した。

それだけ様々な検証が行われ、パターンが確立されたからだ。

落として巻けば終わる釣りでもあるのだが、

考えて巻くことで更に一歩進んだ釣りが展開出来る。

道具を使い切ることで、納得の一尾を手にできるはずだ。

次回は、各機種の使い方などについて話をしていきたい。お楽しみに。

Staff Funaki
 

 

レッドフリップ(’22モデル)

【関連記事】
レッドフリップ'22モデル(各機種の紹介) 2022年2月4日公開

 

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