Rayz Alter RZA602S-MLMT (Midge Minnowin’)

Rayz Alter RZA602S-MLMT (Midge Minnowin’)
Lure : MAX6g  Line : MAX6lb (PE  MAX 0.8)

【ミッジミノーインの系譜】
Midge Minnowin’というサブネームを授けた背景には、
TENRYUより1990年に発表したルアー・フライ用品の統一ブランド
『Fates』を起源とするトラウトロッド『ミッジミノーイン』の存在がある。
当時は渓流のトラウト向けルアーはスピナーやスプーンが主体で、
徐々にミノープラグの使用も増えつつあった頃だ。
ただ今ほど重いルアーは少なく、当時のダルい調子が主流のトラウトロッドでは、
2〜3g程のプラグを使用するにはお世辞にも扱いやすくはなかった。
軽量ルアーへの対応、繊細な操作を目標に作られたのが初代ミッジミノーインであり、
何度も代替わりを繰り返しながら続いてきたモデルである。
特徴としてティップ部に繊維なカーボンソリッド素材を採用してあり、
現代でいうメバルロッドに近いアクションは、当時として稀有なロッドであったと言える。

【チューブラ・ブランク】
そのミッジミノーインのアクションを、
チューブラ(中空)ブランクで表現して仕上げたのが前作 レイズ オルタ RZA60MLMT である。
マグナフレックス製法を活用して、今作からはティップ部に超低弾性カーボンを採用し、
前作に比べて更にソフトなティップとなっている。
ソリッド素材は極限まで細く出来る事で繊細なティップに仕上げられるのが特徴では有るが、
軽くする為に短く細くしたカーボンソリッド素材を採用しても
ミノープラグを操作した際のダルさ(ティップの戻りの遅さ)が煩わしい。
そこでカーボンソリッドに限りなく近いソフトな調子で、
ティップの戻りが早く感度を伴うチューブラティップに仕上げるのがマグナフレックス製法の狙いである。

【コンセプト】
前作 レイズ オルタ RZA60MLM-T をベースに、基本コンセプトを踏襲したモデルとなっている。
フローティングミノーのストップ&ゴー。古くはグリグリメソッドに始まり、
近年はマジックジャークに向いたアクションと言えば伝わりやすいだろうか。
ロッドはホールドしたままで、リールを瞬間的に巻いてフローティングミノーを潜らせ、
浮上とダイブを繰り返すことで魚にスイッチを入れてバイトさせるのが狙いで、
チューブラティップに仕上げた事でリアフックを喰む様なバイトでも逃さずフッキングに持ち込める。
【ボトム系ルアーの対応】
その他にボトムを探るルアーの扱いにも長けたモデルに仕上げている。
リフト&フォールを多用して誘いを掛けるルアーに向いており、
フラっと寄ってきて一瞬だけ咥える様な浅いバイトでもソフトなティップが逃しにくい。
ボトム中心に探るのであれば、極細のPEラインを使用して頂くと、鋭いアタリを感じられるはずだ。

【前作との違い】
ブランクは前述の通りティップ部に超低弾性カーボン素材を採用した点の他に、
バットは強めの張り感を出してシャープに仕上げている。
従って前作と比べれば『硬くなった?』と感じるかもしれないが、
それはバットの弾性率を上げた事に起因している。
ストップ&ゴーのルアー操作にはバットが硬くブレない事が重要で、
バットが曲がってしまうとリールを巻いた時のパワーが伝わり難く、
キレの良い誘いを出せなくなってしまう。
またターゲットのバイトは一瞬であることが多く、
瞬間的にフッキングを入れて『掛け』に徹することも必要な事もある。
巻きの伝達パワーを確実に伝え、バイトを確実に捉え掛ける為の(調子)である事をご理解頂きたい。

【適合バランス】
①エリア・トラウト向け
 リール : D社(LT2000) S社(C2000)
 ライン : Mono 2〜4 lb 
     PE 0.2〜0.4号 
 ルアー : ミノープラグ(2〜4g)
 スプーン(1.5〜3g)

②ネイティブ・トラウト向け
 リール : D社(LT2000) S社(C2000)
 ライン : Mono 3〜4 lb 
     PE 0.2〜0.4号 
 ルアー : ミノープラグ(3〜5g)
 スプーン(3〜5g)

【エリアから渓流へ】
このモデルは、ストリーム系のエリアや、渓流域での使用にもマッチする。
普段はエリア中心であるが、渓流にも興味が有る方は試してみて欲しい。
専用ロッドにこそ敵わないが、上記の様にミノーやスプーンなどを幅広く使って遊べるはずだ。
オルタは、こうしたエリアとネイティブを繋ぐ架け橋的な存在でもある。
自由に、そして楽しくトラウトフィッシングを遊んで頂きたい。

Staff Funaki 
 

 

JUGEMテーマ:フィッシング

コメント

タイトルとURLをコピーしました