長野県、岐阜県、愛知県を流れる木曾川、長良川、揖斐川。
この木曾三川へ春になると遡上し、
皐の花が咲くころに上ることからサツキ鱒と呼ばれる。
このターゲットを狙うためのロッドを求めていた。
本流向けにはRZ75MLが既に有ったが、
この河川群を釣り歩くと専用モデルが要求された。
…と言うのも、稚鮎の遡上と共に遡上し、
必然的に稚鮎を模したサイズのルアーを使う事が多くなる。
5~7cm程度のサイズを多用し、
若干ティップがソフトなロッドの方が扱いやすい。
その頃、同時期に RZ68LML(Super-Yamame) を開発していた。
ティップはL(ライト)、バットはML(ミディアムライト)といった似たようなパワーを要求されたが、
想定しているフィールドでは遠投性能も必要となる。
対岸へフルキャストしても届かないような大河から、
中流域までを想定しており遠投が出来る方が有利。
またドリフトさせながらルアーを操ることも視野に入れており、
流れに乗せながら縦にロッドを操作するにはRZ75MLよりも若干長い方が使い易く、
遠投性能とのバランスを鑑みながら行き着いた長さが7'8"ftであった。
問い合わせで多い内容として、RZ75ML(Variable-Shooter) との違いがよく聞かれる。
バットのパワーは、ほぼ同等程度であり、
違いはティップに張りが有るか無いかという点である。
前述の通り RZ78LML(Satsuki) は5~7cmクラスのルアーに焦点を当ててあり、
フローティングミノーだと7cm前後、
シンキングだと10g程度までのショートリップのミノープラグに丁度良い。
スプーンなら7~10gがピッタリだ。
7cmのディープダイバーも使えるが、
あまり急流のポイントだとティップが負けてしまい使用感は落ちる。
抵抗の強いプラグや水勢が強い場所での使用が多い様なら、
RZ75ML(Variable-Shooter)を選んで頂いた方が良いだろう。
私個人の使い分けとしては、本流域で虹鱒や岩魚を狙う際はRZ75ML、
サツキを狙う場合はRZ78LMLといった具合。
虹鱒や岩魚の場合、川底を意識した釣りとなる事が多く、
ヘビーウェイトのプラグやディープダイバーの多用を考えると
必然的にRZ75MLに行き着くことが多い。
サツキマスの場合、流れを意識した釣りとなる事が多く、
中層までのレンジを意識したルアーの使用はRZ78LMLに分がある。
繊細なティップの方が微妙な流れを感じやすく、
ラインを張った緩めた…という微妙な操作が可能だ。
ただしバランスの良いタックル設定も必要である。
よく使うタックルは下記の通りだ。
(個人差もあると思うので数値は参考程度に)
Reel : D社2500番 or S社C3000番(自重250g以下)
Line : PE 0.4~0.8号 & ナイロンリーダー6~10lb(1mほど)
ナイロン 5~6lb & フロロリーダー7~10lb(1mほど)
サツキマスは遡上魚であり遡上スピードが速いことで
アングラーを悩ませテストも容易には行かない。
キャストフィールや、ルアーの操作性だけでなく、
実際にターゲットとのファイトしてこそ実釣テストと言える。
4~5月末ごろといった狭い期間ではあるが、この時期に集中してテストを行ってきた。
木曾三川以外にも天竜川でも試し、
納得のいく結果を出せたことでGOサインを出した次第だ。
サクラマスと同じく貴重なターゲットであるからこそ、
狙う際はタックルにコダワリを持って挑みたい。
サツキマスを狙う際には、ぜひ一考頂きたいモデルである。
Staff Funaki
JUGEMテーマ:フィッシング
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