遂にレイズ・スペクトラにて、ベイトタイプを発売する時が来た。
渓流でのベイトは、フィネス系ベイトリールの台頭で大きく進化したと言える。
前作レイズにて発表したベイトタイプ2機種(RZ53UL-BC , RZ56L-BC)は、
小口径ガイドを採用し軽量ブランクと相まって高い評価を頂いた。
ベイトロッドを使う上でのハードルの1つは〝バックラッシュ〟だろう。
レイズではアクションがレギュラーテーパーという特徴が、
キャスト時に適度にブランクが曲がりルアーのウェイトを感じ易く、
スプールを開放するタイミングを取り易い点が評価して頂いた理由と思っている。
(新作レイズもコンセプトを踏襲しレギュラーテーパーに仕上げている)
タイミングが取り易いという事は、キャストミス=バックラッシュが少ないという事だ。
反面、張りが強いロッドはスイートスポットが狭く、
ラインをリリースするタイミングも極端に狭くなるため難しくなる。
今作の レイズ・スペクトラ RZS51LL-BC は、その最たるモデルだ。
・高弾性の長短
高弾性カーボンを採用した事でブランク全体に張りが強く、
スタンダードタイプに比べると『しなり』を活かすには、
キャスト時にしっかりとブランクを曲げないといけない。
スピニングタイプを開発した際には、なんと投げ易いロッドなのかと感動を覚えたが、
ベイトタイプにしてみるとキャストが難しい方向に進んでしまった。
特に5g以下のルアーウェイトとなると適度な熟練度が必要となり、
エキスパートの方意外にはオススメしたくないモデルとなっている。
ただ…テストに関わって貰ったスタッフ曰く、
スペクトラのピーキー感を味わってしまうと、スタンダードには戻れなくなると言う。
ブランクの持つ特有の『張り』はトゥィッチやジャーク等の、
ロッドワークに機敏に反応してくれるので、誘いを掛ける際に
アングラーの思い通りに操作する事が出来るのが良いとの事だ。
ターゲットが潜むポイントが全て広い所ではなく、
ある程度狭い区間でしか誘いを掛けられない際はピンとした
ティップの戻りが早いロッドが活きてくる訳だ。
キャストの面を慣れでカバー出来れば、その反面手に入るレスポンスの高さは、
スタンダードモデルを圧倒するスペックが有ると感じている。
・パーツの違い
リアグリップ長はスピニングタイプと同じ長さとし、
キャスト時にはワンハンドでのキャストを優先した長さとなっている。
バットガイドには、最新の〝T-LRVTG〟を装備。Kガイドの小口径リングと相まって、
非常に軽くまるでブランクだけを振っているかの様な印象を受けるはずだ。
・タックルバランス
基本的に使用するルアーは、スピニングタイプのRZS51LLと同じだ。
5cmクラス(3~5g)程度のミノープラグを主体に扱い易い。
ラインの設定は、ナイロンラインで4~5lb、PEラインで0.4~0.6号が良く、
どちらを選んでも良いが初めはナイロンを選ぶのが無難かと思う。
リールは、最新のフィネス系ハイギアードタイプか、
クラシカルなローギアタイプでもアングラーのスタンス次第で良いと思っている。
最新での尖りに尖ったビンビンのタックルを探すのも面白いし、
あえて自分にリスクを持たせながらスキルを活かして楽しむのも一興だ。
・ピーキー故に
恥ずかしい話、ロッドデザインをしている私であっても、
このモデルを使いこなしたとは言えていない。
代わりにテストに関わって貰ったスタッフは、
表題の写真の様に見事な魚を次々とキャッチしており、
実績がロッドのポテンシャルの高さを証明してくれている。
私がポンコツなだけか…(笑)
全国の我こそはと思うアングラーにこそ、このモデルを使って頂きたい。
Twitchin' Customのベイトモデルは、色々な面白さが詰まったモデルだ。
Staff Funaki
【関連ブログ】
・Rayz Spectra RZS51LL Twitchin' Custom(2015年10月31日掲載)
・Rayz Spectra RZS61LL Twitchin' Custom(2019年12月12日掲載)
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